畑っぴを利用している茨城県在住の山本恵子さんは「単純に野菜を買うのと金額的には変わらないかもしれないが、課金しながら育成ゲームを楽しんでその野菜が届くというプロセスが楽しい」と語る。
■畑を借りて育てる
これらと仕組みが異なるのが遠隔農場テレファーム。見た目は画面のゲームで育成するようになっているが、実際には愛媛県にある畑を借りて農作物を育てる仕組みだ。育成に必要な実費を払うイメージで、畑は1区画借りるのに1カ月当たり500円、種代が500円からかかる。
例えば有機栽培のホウレン草の場合、2カ月で収穫できるので畑代1000円に種代500円、送料750円の合計2250円で栽培できる。20~25株ほど収穫できるという。必要な分だけを自宅に送り、残りをファームのショップで売ることもできる。
実際の畑の世話はファームのスタッフが担当し、育成の様子はゲーム上のアイコンや実際の写真で確認できる。本物の畑を使っているため、作物に虫がついたり、台風がきたりするとゲーム上でも同じ現象が起こり、収穫数が下がる。育成途中で決められた収穫数の半数を下回った場合は、全額返金する。
テレファーム(松山市)の遠藤忍社長は「ゲームを楽しみながら有機栽培の野菜を安く買いたい40代以上の男性の利用が多い」と説明する。最近は老人ホームなどの施設での利用も増えているという。「年配の方だと自分ではなかなか農作業できないが、畑をやって育つのを見るのが楽しみだとの声があった」(遠藤氏)
実際の利用者のニーズは「安心安全な野菜を安価に手に入れたい」「ゲームのリアルな商品がほしい」など様々だ。個人と農場を結ぶ試みは農業への関心をさらに高めることにつながるかもしれない。
(電子報道部 松浦龍夫)
[日本経済新聞夕刊2014年9月25日付]
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