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 トヨタ自動車は20日、車庫入れ時の事故を防ぐ新技術を報道関係者に公開した。狭い場所に駐車する時にハンドルを自動で切り返す機能などで、年明け以降に発売する新型車から順次、オプションとして選べるようにする。

 10年余り前に実用化した今の駐車支援システムにも、自動でハンドルを切る機能はあるが、いわゆる「切り返し」には対応せず、狭い場所での駐車には使えない。トヨタはこれを改良し、用途を広げた。

 改良版では、後退時にハンドルを逆向きに切り返すなど、位置を細かく調整する操作を車が自動で行う。運転する人は、カーナビの画面の指示に従ってブレーキやギアを操作するだけで、うまく駐車できる仕組みだ。車庫入れだけでなく、縦列駐車でも使える。

 自動車メーカーは駐車時の安全技術の開発に力を入れており、切り返し機能はホンダがすでに一部車種で導入している。

 一方、トヨタの新システムでは、駐車時に障害物にぶつかりそうになると、自動でブレーキがかかる機能も強化。従来は誤ってアクセルを踏んだ時に作動する仕組みだが、踏み間違いでなくても働くようにした。(鈴木毅)