木村俊介
2014年11月20日23時17分
文部科学省の地震火山部会は20日、重点的に観測研究する対象に、御嶽山など9火山を加え、計25火山とする案をまとめた。予測が難しい水蒸気噴火を調べるのが狙いという。
文科省は2008年、活発な火山や大規模な噴火を起こしそうな火山の中から16を選び、重点的な観測研究を進めている。御嶽山の噴火を受け、その後に噴火した火山や活動が活発な火山などを追加することにした。近く正式に決める。
部会長の平田直・東京大教授は「観測研究を強化して、ゆくゆくは防災、減災につなげる」と話した。
今後、火山研究者たちの共同研究やデータの共有などに取り組む。ただ、実地で自ら観測している研究者は全国でも約80人と少ないため、担い手となる研究者の育成が課題だ。
活火山は国内に110あり、気象庁は噴火に備えて47火山を常時監視している。重点研究の対象となる各火山もこの中に含まれている。(木村俊介)
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【重点的に観測研究をする火山】
●新たな9火山
雌阿寒岳、十和田、蔵王山、吾妻山、那須岳、弥陀ケ原、焼岳、御嶽山、九重山
●これまでの16火山
十勝岳、樽前山、有珠山、北海道駒ケ岳、岩手山、草津白根山、浅間山、富士山、伊豆大島、三宅島、阿蘇山、雲仙岳、霧島山、桜島、口永良部島、諏訪之瀬島
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