静岡県の沼津市立病院は20日、男性看護師(28)が誤って高濃度の薬剤を女性患者(当時88歳)に投与し、直後に女性が死亡する事故が起きていたことを市議会に報告した。

 病院によると、男性看護師は10月3日、腸炎で入院中の女性患者に体内のカリウム不足を補う「カリウム製剤」を投与する際、誤って濃度を薄めないまま注射した。カリウム製剤はそのまま注射すると心停止などを引き起こす恐れがあるという。

 病院側が設置した事故調査委員会は、医療事故の可能性が高いと判断し、病院は遺族に謝罪した。看護師は調査委に対し「次の用事が気になり早く処理しようと思った」と説明しているという。