原監督「主力狙える」大田に新枢軸期待!
巨人・原辰徳監督(56)が19日、大田泰示外野手(24)に新たな「枢軸」となるように指令した。この日、1軍はG球場での秋季キャンプを打ち上げ、指揮官は“実りの秋”を総括。来季に向けて様々な改革を次々にぶち上げてきたが、次代を担う大砲を「主力を狙える選手」と改めて評価。来季、攻守を牽引(けんいん)する存在に成長することを期待した。
秋晴れのG球場。一塁側ベンチに腰を下ろし、原監督は満足げに11月5日から約2週間におよんだ1軍キャンプを振り返った。恒例の宮崎ではなく、自身の指揮下では初めて東京にとどまって鍛錬。実質的な1、2軍合同キャンプで手応えをつかんだ。
「みんな一生懸命にやっていた。それぞれが目的、課題を持って、落ち着いて取り組むこともできた。設備がしっかり整っている点では、やりやすさはあったよね。来季への方向付けも、できたな、という感じはある」
中でも大田の充実ぶりが目を引いた。今季は阪神・メッセンジャーなど本格派に手を焼き、打線再建のために150キロ超の高速マシン相手の打ち込みを行ったが、難なく打ち返すパワーを見せつけた。「マシンを打たせたら世界一」と絶賛し、来季の4番候補にも挙げるが、指揮官が求めるのは、攻守にもう一段高いレベルだ。
「大田もいい位置から、来年スタートしてほしい。いい勝負ができると思う。このチームの主力を狙える選手なわけだから」
今季はリーグ3連覇を果たしながら、クライマックスシリーズ最終ステージで阪神に4連敗。チーム改革に着手した。阿部の一塁コンバート、沢村がリリーフで西村が先発という投手の配置転換、和田恋の捕手テスト…。過渡期にあるチームで、阿部、村田、坂本、長野が担ってきた「枢軸」にとって代わる選手の出現は絶対不可欠だ。大田は来季で7年目。原監督が言う「円熟期」を迎える。まず定位置を確保し、新しい枢軸となれ、という強いメッセージを込めた。
日本一奪回への道は既に始まっている。原監督は、20日からしばしのオフに入る選手に、さらなる精進を望んだ。
「これからが非常に重要。平等に与えられた時間を有効に、最善に使ってほしい」(太田 倫)