先日、私が台所で夕飯の準備をしていた時の事。
隣のリビングで夕飯を待つ4歳の息子がテレビの前に座って何かの番組を見ていたんです。
最初は特に気にしてはいなかったのですが、テレビから「わぁー!!」とか「きゃぁああ!」とかいう叫び声が聞こえてきたので、息子は一体何を見ているんだろうと私もリビングへ。
すると、それが世界の心霊現象を紹介するテレビ番組であることが分かったので、なんでこんなの見てるんだろうかと不思議に思っていました。怖がりのくせに、と。
けれど、特に怖がる様子もなくただテレビの前に座って画面をじっと見つめ続ける息子。
まだおばけの映像を見ていないだけなのか何の番組かを分かっていないだけなのか、とにかく変に怖がって泣き出したりする前にと思い「これ、すっごい怖いやつだと思うから見るのやめといたほうがいいよ。」と息子に忠告も兼ねて説明をしてみたのですが、何度言っても「いいじゃん。こわいのみたい。こわいのみたい。くくく。」と、なぜか薄ら笑いを浮かべやがるのです。
「それじゃあ、いただきましょうか。ご飯ですよ。もう、テレビ消してください。」こんな風にその後も何度か呼んではみるのですが「いやだ!」とぶっきらぼうな口のきき方でそれを拒む息子。「テレビにおばけが出てきたら、ひとりでおしっこいけなくなっちゃうよ。」今までだってそんな事があって何度も泣いていただろう、思いだせー。と念を込めて言ってみるも「いやだ!ごはんたべない。」
全然、言うことを聞いてくれません。
そんなやりとりを繰り返している間、テレビ画面には外国のバスルームが映し出されており、いかにもそこから何かが出てきそうな展開に。それでも画面をじっと見つめる息子。
すると、ついに男性のナレーターが、ゆっくりと低い声で...
「恐る恐るバスルームの扉を開けるてみると....」
「そこにはぁぁぁ!!」
と、叫んだその瞬間!
「バスルームのすりガラスをドンドン叩きながらあらわれたぁあああ!!!」
と、ナレーターの声。
ぎゃあああ!!!
わぁぁあああああああ!!!
テレビから聞こえてくる恐怖の叫び声たち。
...... 。
静まり返る私と息子...
目を隠してどこかへ行こうとしてる... 私の息子。
「もう、テビリみない...」
テレビって言えてない息子。
...... 。
沈黙。
このようにして、思いのほか怖い体験をしてしまった息子はその後はちゃんと私の忠告通りにテレビを消し、食卓に戻って食べ始めてくれました。そして食事の間中も想像通り私にずうっとひっついてくるので私は少し食べにくかったけれど、そりゃあまあ、相当怖かったんだろうなあと思いそんな息子をひとまず受け入れてみるのでした。
***
そして翌日。
昨日の今日ですからどうなるかなと思っていたのですが案の定...
ずいぶん近くで私にひっつく。
こうしてあの日から数日間、私はどこに行くにしても何をするにしても息子にひっつかれ続けるのでした。
おわり。
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くっさい。くっさい。なんかくっさ〜い。おれのおしりなんかくっさ〜い。ってずーっと隣で4歳の息子が言ってる。おしり洗って早く寝てくれ。
— トイトーマス (@toithomasBlog) 2014, 11月 17