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3整備新幹線、早期開業でGDP4000億円増 国交省が試算

SankeiBiz 11月20日(木)8時15分配信

 北海道、北陸など整備新幹線の開業前倒しを検討する政府・与党のワーキンググループ(WG)の会合が19日に開かれた。国土交通省は、与党の要望に沿う形で北海道新幹線を5年、北陸新幹線を3年、九州新幹線を1年前倒しした場合、前倒ししない場合と比べて国内総生産(GDP)を総額約4000億円押し上げるとの試算を提示した。

 また、前倒しにより地域間の交流人口が増えると指摘。新幹線を運行するJR各社の収益は、前倒ししない場合と比べて、1年当たりでは約6億円増の約163億円になり、線路などの施設の貸し付け期間にあたる30年間では177億円増の4881億円になるとした。前倒ししなければ1.12倍と見積もっていた投資効果も、北海道新幹線が1.19倍、北陸新幹線が1.18倍に改善するとした。

 一方、財源確保ではJR各社が将来支払う施設使用料(貸付料)の前倒し活用が有力だ。国交省は従来の試算では約2000億円としていたが、JR貨物に支払う助成金の計算方法を見直したり、現在は2%を前提とする金利を引き下げたりすれば、一定額を上積みできる可能性があるとした。

 政府・与党WGは年明けの15年度予算の編成過程で、具体的な前倒し期間などの結論を得る方針。

最終更新:11月20日(木)16時22分

SankeiBiz

 

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