鹿野幹男
2014年11月20日03時00分
再びふるさとで暮らせる日を待ち望み、地元に古くから伝わる養蚕にとり組み始めた人たちがいる。カイコのようにゆっくりと、まちの新たなきずなを紡ごうとしている。
南相馬市小高区の国道6号沿いにある「あすなろ交流広場」。平屋にしつらえた蚕棚は閑散としている。再び幼虫を迎えるのは来春。今は、世話をするNPO法人「浮船の里」のメンバーによる機織りの音だけが響く。
「浮船の里」は昨春、小高区から相馬市の借り上げアパートに避難する主婦久米静香さん(61)らが立ち上げた。小高区の避難指示区域の大半は、避難指示解除準備区域と居住制限区域。日中に仕事や自宅の片付けで立ち入ることしかできない。
朝日新聞デジタルをフォローする