2014年11月20日10時46分
青酸化合物で夫を殺害したとして、殺人容疑で京都府警に逮捕された筧(かけひ)千佐子容疑者(67)。これまで何度も報道機関の取材に応じ、一貫して関与を否定してきた。本人や関係者の証言から、事件の背景と人物像をわたり探った。
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結婚とは何か。そう問われた女性は即答した。
「やっぱし、生活の安定」
今年3月、大阪府堺市の路上で、小柄な女性が大勢の報道関係者に囲まれていた。マイクを向けられた女性は、「年金だけでは生きていけない」とも言った。筧千佐子容疑者。フラッシュがまぶしいのか、終始うつむき加減だった。
昨年暮れ、再婚後2カ月足らずで夫の勇夫さん(当時75)が自宅で死亡した。遺体から青酸化合物が検出され、現場に居合わせた千佐子容疑者が府警の捜査線上に浮上した。
取材に応じたのは約3時間に及んだ。感情を高ぶらせることはなかったが、勇夫さんの死亡への関与は語気を強めて否定した。
「二人しかいないのに、あえて私がしますか」
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朝日新聞社会部
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