京都男性変死:持病なく散歩趣味 死亡の筧さん

毎日新聞 2014年11月19日 15時00分(最終更新 11月19日 18時22分)

逮捕され、京都府警向日町署に入る筧千佐子容疑者(中央)=京都府向日市で2014年11月19日午前9時54分、森園道子撮影
逮捕され、京都府警向日町署に入る筧千佐子容疑者(中央)=京都府向日市で2014年11月19日午前9時54分、森園道子撮影

 京都、大阪両府内で、死亡した高齢男性の体内から相次いで青酸化合物が検出された連続変死事件で、京都府警は19日、京都府向日市の無職、筧(かけひ)勇夫さん(当時75歳)に青酸化合物を飲ませ殺害したとして妻千佐子(ちさこ)容疑者(67)を殺人容疑で逮捕した。

 親族らによると、死亡した筧勇夫さん(当時75歳)は京都市内の大手電機会社を定年退職。千佐子容疑者とは昨年6月、結婚相談所を通じて出会い、同年11月に結婚した。筧さんは自宅パソコンでの株価チェックが日課で、家庭菜園や早朝散歩が趣味だったという。小中高の同級生の男性(76)によると、筧さんは海外旅行やゴルフに行き、生活に余裕がある様子で、気さくで快活だったという。

 筧さんの親族の女性は、これまでの毎日新聞の取材に「(筧さんは)持病もなく、毎日1時間ほどウオーキングし、『体を大事にしなければいけない』といつも話していた」と突然の死をいぶかり「死後、千佐子容疑者は遺産の処分を進めようと再三連絡をよこしてきた」と話していた。逮捕の情報には「真相がわからずじまいだったので、警察に感謝したい」と話した。

 千佐子容疑者について近所の女性(60)は「筧さんが亡くなった時、香典を渡したら『遺体から毒物が出て自分が犯人扱いされて困っている』と急に言い出したので、変だなと思っていた」と話した。

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