上栗崇
2014年11月20日00時44分
今年1~10月に日本を訪れた外国人は1100万9千人となり、年間を通じて最多だった昨年の1036万4千人を上回った。日本政府観光局が19日発表した。円安やビザの条件緩和に加え、観光局が約20の国と地域で桜の映像の広告を集中展開し、花見客を呼び込んだ効果も大きい。
10月末時点では、昨年より27・1%増えた。台湾からの客が238万人で最も多く、次いで韓国、中国からの客も200万人を上回った。中国からの客は日中間の緊張がやや緩んだこともあって、前年の1・8倍に急増。昨年ビザの条件を緩和したタイ、マレーシア、フィリピンからの客も1・5倍前後に増えた。
10月の訪日外国人は127万2千人で、月別で最も多かった今年7月の127万人を超えた。中国の大型連休「国慶節」に、10月1日から消費税の免税品目が食料品や日用品などに広がったことが重なったためとみられる。
記者会見した観光庁の久保成人長官は、年末まで2カ月を残して過去最多を更新した背景について、円安やビザ緩和などに加え、「桜の季節に合わせた訪日プロモーションの効果が出た」と分析した。
訪日客は例年7~8月にピークを迎えるが、今年は4月の訪日客が123万1千人で7月、10月と並んで多い。海外のメディア関係者を日本に招いてテレビや雑誌で取り上げてもらった効果もあったという。(上栗崇)
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