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英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【芸能・社会】最後の銀幕スター高倉健さん逝く 森繁さん、森光子さんと同じ日に2014年11月19日 紙面から 日本映画の宝、俳優の高倉健(たかくら・けん、本名・小田剛一=おだ・ごういち)さんが10日午前3時49分、悪性リンパ腫のため東京都内の病院で亡くなった。83歳だった。福岡県出身。葬儀は近親者で行った。映画界だけでなく日本中はもちろん海外からも追悼の声が寄せられた。2012年公開の「あなたへ」が遺作。「網走番外地」「昭和残侠伝」などの人気シリーズを製作した東映では、19日午後1時から、東京・丸の内TOEIなどに献花台を設置、一般の献花を受け付ける。 誰もが驚く突然の悲報。所属事務所が公表した文書によると、高倉さんは入院・治療を続けていたが、容体が急変して10日に力尽きた。「生ききった安らかな顔」だったという。 11月10日は、森繁久弥さん(2009年、96歳)、森光子さん(12年、92歳)と同じ命日。2人とも文化勲章受章者だが、映画一筋の俳優として初めて文化勲章を受章(2013年)したのは高倉さん。偶然とはいえ、日本の芸能界に大きな足跡を残した先輩に続いての旅立ちとなった。 プライベートは極力明かしてこなかった高倉さんが入院、闘病しているという話は、ごく近しい人にも知らされていなかった。次回作の準備段階で、並々ならない映画にかける情熱を持つ高倉さんだけに、病床でも気をもむ毎日だったに違いない。 不器用、大のコーヒー好き、律義で義理堅い、感激屋など多彩な魅力で多くの人たちをとりこにした。とりわけ男性からは「男がほれる男」として、最後の最後まであこがれの的の映画スターだった。 デビュー以来多くの作品を世に出してきた東映の岡田裕介会長は「映画界として、そして私個人としての支柱を失いました。映画も私も、終わりかもしれません。残念というよりも、一番恐ろしい日がきた、という思いです」と異例のコメント。「幸福の黄色いハンカチ」などを製作した松竹、遺作「あなたへ」を製作した東宝と日本のメジャーがそろってコメントを発表した。 高倉さんは55年に東映にニューフェースとして入社。60年代半ばから、任侠道に生きる男を様式美の中に描いた「日本侠客伝」や、「昭和残侠伝」シリーズなど主演作が男性層に支持され、アウトローを演じた「網走番外地」シリーズも大ヒット。「死んでもらいます」の決めぜりふも全共闘世代の共感を集め、時代を象徴する映画スターとなった。 その後、サスペンス大作「新幹線大爆破」や、実話の映画化「八甲田山」に出演、「幸福の黄色いハンカチ」や「遙かなる山の呼び声」での好演でファン層が広がった。 一貫して演じたのは、苦難に黙って耐え、逆境をものともしない主人公。「駅 STATION」や、公開当時に興行記録を塗り替えた「南極物語」「四十七人の刺客」モントリオール世界映画祭で主演男優賞を受賞した「鉄道員(ぽっぽや)」「ホタル」、中国の張芸謀(チャン・イーモウ)監督と組んだ「単騎、千里を走る。」などでストイックな男性像を演じた。 他にハリウッド大作「ブラック・レイン」などに出演。テレビでは連続ドラマ「あにき」などがある。最後の作品となった2012年公開の映画「あなたへ」でも主演し、出演作は205本を数える。 59年に歌手の江利チエミさん(82年死去)と結婚したが、71年に離婚した。日本アカデミー賞主演男優賞など受賞多数。06年文化功労者。 PR情報
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