矢吹純が女神の左で２回ＴＫＯ

　女子ボクシング界の“あしたのジュン”こと矢吹純（２３）＝協栄＝が１８日、東京・後楽園ホールでデビュー。公認会計士資格を持つ現役女子大生・高木千愛（２１）＝中大、ワタナベ＝と５０キロ契約４回戦で、２回１分１３秒にＴＫＯ勝ちした。

　１回、高木の鼻っ柱に狙い澄ました左をぶち込んだ。尻もちをついた高木の鼻から血がしたたり落ちる。世界王者山中慎介の“神の左”を冗談半分に拝借して“女神の左”と呼んでいたパンチだ。事実上、この一発で勝負あり。２回に連打でジ・エンド。剣道で磨いた抜群の格闘センスを見せつけた。

　「あしたのジョー」の矢吹丈にちなんだリングネームのようだが、正真正銘の本名。地元福島から約５０人の応援団が駆けつけた。新井トレーナーと親交のある元ジュディ・アンド・マリーのギタリスト、ＴＡＫＵＹＡさんもセコンドについた。「声援で燃えた。もっと、上を目指したい」と言い切った。　（竹下陽二）