他人IDを5億件保管 不正アクセス容疑で会社役員逮捕・京都
インターネットバンキングなどへ不正アクセスさせる目的で、他人のIDやパスワードを取得したとして、京都府警サイバー犯罪対策課と中京署などは19日、不正アクセス禁止法違反の疑いで、大阪市浪速区稲荷1丁目、会社役員上田新一容疑者(31)を逮捕した。捜査関係者によると、上田容疑者の管理するサーバーには、約5億3千万件の他人のIDなどが保管されていた。国外から同サーバーを経由して不正アクセスさせていたとみられ、府警はサイバー犯罪のインフラ壊滅につなげるという。
捜査関係者の説明では、上田容疑者は京都府内など3カ所にインターネットの接続を中継する「プロキシサーバー」を設置。国外から同サーバーを経由すると日本国内のIPアドレスに変換し、ネットへの接続記録が残らない仕組みだったという。府警は同サーバーを、不正送金や不正アクセスの手段として別の人物に悪用させていた疑いがあるとみている。
逮捕容疑は、昨年4月~今年6月、日本人3人分のIDやパスワードを中国国内の人物から取得した疑い。
今年2月、京都市中京区のインターネットサービス会社の運営するサイトへの不正ログインが発覚。府警が今夏、サーバー設置場所を家宅捜索し、大量の他人のIDやパスワードを発見した。
【 2014年11月19日 15時10分 】