2014年11月19日17時43分
警視庁と京都府警、鹿児島県警など20の都道府県警が19日、不正アクセス禁止法違反や著作権法違反の疑いで、「プロキシ(代理)」と呼ばれる中継サーバーの管理業者の一斉摘発に乗り出した。中継サーバーは利用者が接続元を隠すために使われ、ネットバンキングの不正送金などに悪用されているという。
このうち、警視庁はサーバー管理会社の従業員、高志国容疑者(32)=さいたま市南区=と別の管理会社の役員、林清司容疑者(32)=東京都品川区=ら、計6人を不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕し、発表した。いずれも容疑を否認しているという。
同庁サイバー犯罪対策課によると、高容疑者ら2人は5~8月、サーバーの利用客に使わせるために、日本の接続業者から不正に取得した他人のIDとパスワードを自社サーバーに保管した疑いがある。林容疑者ら4人は7月、サーバーの利用客に他人のIDとパスワードで日本の業者に不正アクセスさせた疑いがもたれている。
利用客は中継サーバーを経由して日本の接続業者に接続することで匿名性を高められる。客の多くは中国人だった。同課は接続記録などから、両社を通じたネットバンキングの不正送金被害が今年1~6月に約300件あり、被害総額は約4億5千万円に上るとみている。
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