ここから本文です

中継サーバー業者、一斉摘発=中国向け、違法送金で悪用か―20都道府県警

時事通信 11月19日(水)12時4分配信

 「プロキシ(代理)サーバー」と呼ばれるインターネット接続を中継するサーバーを悪用した、ネットバンキングの不正送金事件などが相次いでいることから、警視庁や北海道、宮城、愛知、京都、鹿児島など20都道府県警は19日、不正アクセス禁止法違反容疑などで、プロキシサーバー運営会社を一斉摘発した。最終的な逮捕者は計10人以上になる見込み。
 このうち警視庁などは同日、同法違反容疑で、いずれもプロキシサーバー運営会社の「SUNテクノ」(東京都豊島区)と「大光」(台東区)を捜索。SUNテクノ元役員の高志中容疑者(32)=中国籍、豊島区巣鴨=ら計6人を逮捕した。
 摘発された2社は中国からのアクセスを中継。ネットバンキングの不正送金約300件に関与し、被害額は少なくとも約4億5000万円に上るとみられる。
 逮捕容疑は5〜8月、不正入手した大手プロバイダーの他人名義のIDやパスワードをプロキシサーバーに保管。これらのIDなどを使って日本のインターネットに接続、不正アクセスした疑い。
 プロキシサーバーを利用すると接続先に記録されるIPアドレス(ネット上の住所)がプロキシサーバーのものに置き換わり、海外からアクセスしても発信元が匿名化される。ネットバンキングの不正送金やサイバー攻撃などに悪用されている。
 警視庁に摘発された2社とも、他人のIDなどは中国のブローカーから入手。中国の顧客ら計約1600人に対し、サーバーを提供していたとみられる。 

最終更新:11月19日(水)19時58分

時事通信

 

PR