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疑惑の妻「犯人ではない」強気 結婚わずか2カ月 過去に内縁男性遺体からも青酸カリ
悲劇の妻か、自らの業の深さを嘆いたのか。取材に対し「自分の運命を恨みたい」と天を仰いだ。京都府向日市の無職、筧勇夫さん=当時(75)=に対する殺人容疑で19日、京都府警に逮捕された妻の千佐子容疑者(67)。夫の遺体から青酸カリとみられる毒物が検出されていたが、「私は犯人ではない」と強気を貫いていた。周辺では、過去に死亡した内縁男性の遺体からも青酸化合物が検出されていたことも判明。疑惑発覚から11カ月。全容解明に向け、警察当局の本格捜査が始まった。
「毒、入手方法あれば教えて」
「私みたいな普通のおばちゃんが、どこでどうやって毒(青酸化合物)を入手できるの。方法があれば教えてほしい」
今年3月、堺市内で報道各社の取材に応じた千佐子容疑者は、まくし立てるように疑惑を否定した。
この約4カ月前の平成25年12月、筧さんが死亡していた。結婚してわずか2カ月での死別であり、検視や司法解剖の結果、遺体から青酸化合物とみられる毒物が検出されていたが、千佐子容疑者の表情は自信ありげにも見えた。
* * *
疑惑が浮上したのは、筧さんの病院搬送直後だった。12月28日夜、京都府警の検視で、筧さんの遺体から青酸化合物が検出された。搬送時は心筋梗塞(こうそく)などの急病の可能性もあったが、「病死」はすぐさま「毒殺」の疑いに。府警は大晦日の31日、筧さんの遺体を司法解剖した。
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