【コラム】ドイツ統一２５年、内的統合は進行中（１）

【コラム】ドイツ統一２５年、内的統合は進行中（１）

2014年11月18日17時17分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  行った日がベルリンの壁崩壊から２５周年となる日だった。障壁が崩れた１９８９年１１月９日は事実上の統一の日だ。９０年１０月３日の統一宣言は要式行為にすぎなかった。気温摂氏１０度。寒くて天気はよくなかったが、１００万人の人波がベルリンの壁の跡を踏みながら、ドイツと欧州と世界の歴史を刻んだその日の感動を再確認した。所々に設置された舞台では、ロックバンドが歴史的なこの日を祝うために集まったドイツ人を盛り上げた。人々は無秩序に踊った。

  祭りのクライマックスはブランデンブルクのゲートで開かれた記念式だった。約１０万人が広場を埋めた。ガウク大統領とメルケル首相のほか、ゴルバチョフ元ソ連共産党書記長、ワレサ元ポーランド大統領などドイツ統一の有功者が壇上に座った。彼らは演説をしなかった。祭りの中心は市民という意味でだ。このような行事で政治指導者が中心となって振る舞う政治文化に慣れている人の目には不思議に見えた。

  舞台の中心に立ったのは指揮者のダニエル・バレンボイムだった。彼の指揮でドイツ国立合唱団がベートーベン交響曲第９番『歓喜の歌』を演奏する中、７０００個のバルーンが夜空に舞い上がった。最初のバルーンが上がった午後７時２６分は、２５年前にベルリンの壁が開かれた時間だ。夜空に上がるバルーンは障壁の崩壊と消滅を象徴するものだった。

  このように政治的にはドイツ統一は２５年目を迎えたが、社会的には東西ドイツ統合は依然として進行中という事実が我々に与えるメッセージは重い。

  東ドイツ秘密警察シュタージ（ＳＴＡＳＩ）文書管理委員会はまだシュタージの文書を一般に公開し、被害者の救済を続けている。東ドイツ独裁清算委員会も東ドイツ独裁政権の遺産を清算する作業を進行中だ。独裁清算委員会のカミンスキー委員長とシュタージ文書管理委員会のヤン委員長はともに両機構の任務がいつ終わるか分からないと述べた。

  ドイツ統一政府は１０万人の東ドイツの党・軍・秘密警察・行政府官僚を調査し、１７３７人を起訴したが、有罪判決５４％、うち実刑を言い渡された者は７％にすぎない。さらにほとんどが高齢であるため、刑執行停止処分を受けた。当然、独裁の被害者の不満があふれた。被害者は「我々が期待したのは正義だが、得たものは法治だけ」という声明も出した。

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