[PR]

 小笠原諸島の西之島近くで見つかった海底火山の噴火による新島について、海上保安庁は18日、一体化した西之島を合わせた面積が今後、さらに2、3倍に広がる可能性を指摘した。新島発見から20日で1年になるが、大量の溶岩の流出がなお続いているためだ。

 海保の10月16日の観測では、溶岩が元の西之島をほぼ覆い、全体の面積は東京ドームのおよそ40倍の約1・89平方キロに広がり、最高地点の標高は約100メートルだった。東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授によると、溶岩の流出量は1日あたり約15万立方メートルとほぼ一定で、活動が収まる兆候はないという。

 島の北の海域は水深約50メートルと浅く、溶岩が流れ込めば面積はさらに広がりそうだ。野上教授は「土台となる溶岩が大量にあり、広がった部分は数百年は残るのではないか」と指摘した。