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大国魂神社で200人参列し軍艦「多摩」慰霊祭 東京

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大国魂神社で200人参列し軍艦「多摩」慰霊祭 東京

 先の大戦末期の昭和19年10月、米潜水艦の魚雷攻撃を受けてフィリピン沖で沈没、全乗組員が死亡した軽巡洋艦「多摩」の慰霊祭が、沈没からちょうど70年となった25日、大国魂神社(府中市宮町)で初めて斎行され、約40人の遺族を含む200人近くが参列して乗組員の御霊(みたま)を鎮め、恒久平和を祈った。

 慰霊祭は境内にある忠魂碑の傍らに建立された「軍艦多摩戦没者慰霊碑」の前で行われた。

 多摩と運命をともにした山本岩多艦長の長男で、さいたま市在住の山本晧之助さん(85)は遺族代表として参列し、「今の日本があるのは先人が平和の礎を築いてくれたおかげ。亡くなった乗組員の冥福を祈りたい」などと感慨を語っていた。

 慰霊祭後は「軍艦多摩顕彰会」の設立総会が開かれ、同顕彰会などが中心になって、毎年10月25日に慰霊祭を斎行することなどを決めた。