2014.11.19 05:04(2/3ページ)

健さん、未発表“遺曲”あった!十数年前にレコーディングした演歌

1960~70年代にかけて、「網走番外地」シリーズなど多数の任侠映画に出演した高倉健さん。映画界を代表するスターに上り詰めた=1972年撮影

1960~70年代にかけて、「網走番外地」シリーズなど多数の任侠映画に出演した高倉健さん。映画界を代表するスターに上り詰めた=1972年撮影【拡大】

 遺曲となったのは「対馬酒唄(つしまさけうた)」。作詞家の荒木とよひさ氏(71)、作曲家の徳久広司氏(66)が手掛け、十数年前にレコーディングしていた“幻の演歌”だ。

 ♪俺が死んだらよ 桜の下によ 骨は 埋めて 花見してよ-

 荒木氏が福岡県出身の健さんをイメージして作詞した「九州の男の歌」で、約5分間、九州弁を交えながら、一節一節ドスを利かせた低い声で歌い上げているのが印象的。カップリングに、故フランク永井さん(享年76)が歌った「流れの雲に」のカバー曲が収録されていた。

 生前、発表されなかったのには理由があった。健さんはレコーディング後、親しい音楽関係者に「オレが死んでから出してくれ」と“遺言”のように託していた。そのため十数年もの間、ごくわずかの人間しか同曲の存在を知らなかった。

 荒木氏はこの日、サンケイスポーツの取材に「この悲しみをどこにしまえばいいのでしょうか…」と吐露。健さんと八代亜紀(64)とのデュエット曲「挽歌」(1990年)などでもタッグを組んだが、「対馬-」について「健さんも気に入ってくれていた」と明かす。

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