映画スターとしての地位を確立したのは60年代以降の任侠映画で、「網走番外地」「日本侠客伝」シリーズが大ヒット。76年の東映退社後はジャンルを広げ、「君よ憤怒の河を渉れ」や「南極物語」などに主演。英語も堪能で、ハリウッド映画「ブラック・レイン」「ミスター・ベースボール」など海外作品にも出演した。
国内の数々の映画賞受賞をはじめ、99年の「鉄道員(ぽっぽや)」ではモントリオール世界映画祭主演男優賞を受賞。このときは現地入りしなかった健さんだが、2012年に「あなたへ」が同映画祭に出品された際は、18年ぶりに海外映画祭に参加し、観客のスタンディングオベーションに、思わず男泣きした。
98年に紫綬褒章、06年に文化功労者、13年には文化勲章を受章した健さんは、映画俳優にこだわり、出演作は205本。ドラマには、ほとんど出演しなかった。