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首相、21日の衆院解散・消費増税延期を表明

2014/11/18 20:23
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 安倍晋三首相は18日夜、首相官邸で記者会見し、2015年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを17年4月まで1年半延期し、21日に衆院解散・総選挙に踏み切る考えを表明した。延期の理由を「今年4月の消費税率引き上げに続き、2%上げることは個人消費を再び押し下げ、デフレ脱却も危うくなる」と説明。「税制こそ議会制民主主義と言ってもいい。税制において大きな変更を行う以上、国民に信を問うべきであると考えた」と訴えた。

 同時に「再び延期することはない。景気判断条項を付すことなく確実に実施する」とも語り、経済情勢にかかわらず再延期はしない意向を示した。衆院解散・総選挙の勝敗ラインを巡っては「自民党、公明党の連立与党で過半数を維持できなければ私たちの経済政策、アベノミクスを進めていくことはできない。過半数を得られなければアベノミクスは否定されたことになるから私は退陣する」と明言した。

 首相は「デフレから脱却し経済を成長させるアベノミクスの成功を確かなものとするため、18カ月延期すべきであるとの結論に至った」と強調。「消費税を引き上げることで景気が腰折れしてしまえば国民生活に大きな負担をかけることになる。その結果、税率を上げても税収が増えないということになっては元も子もない」と語った。

 17日発表の7~9月期国内総生産(GDP)速報値が2四半期連続のマイナスとなったことに触れ「経済は生き物だ。残念ながら成長軌道には戻っていない」との認識を示した。

 増税延期による財政再建への影響に関し「財政再建の旗を降ろすことは決してない。20年の財政健全化目標も堅持していく」と述べた。財政再建に向け「具体的な計画を策定する」とも語り、引き続き基礎的財政収支を15年に10年比で半減し、20年に黒字化する政府目標の実現をめざす考えを示した。

 目標の堅持で「国際的な信認の問題は発生しないと確信している。経済の再生なくして財政健全化はできない。デフレ脱却なくして財政健全化は夢に終わってしまう」と強調。「だからこそ断固としてデフレ脱却に向けて進んでいくべきだ。十分に国際的な理解を得られる」と力説した。

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