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【映画オタク記者のここが気になる】
韓国映画「渋谷を拠点にしたい」と美しすぎる劇場スタッフ ネックは「嫌韓」
渋谷では珍しい韓国映画の特集も、こうした他劇場との差別化を意識したものだ。ただ、実際に足を運んでいるのは同館を支えるコア(深く情熱的)な映画ファンやアクション好きな中高年の男性が多い。若い新たな観客の獲得はなかなか難しいようだ。
横山さんによると、韓国映画が日本で苦戦している背景には、竹島問題や慰安婦問題などに端を発した「嫌韓」ムードがある。浅見さんも「社会情勢もあって韓国映画自体に気が乗らない人もいる」と語る。劇場にくる問い合わせの電話で、上映作品が韓国映画と知るや「あ、いいや」と興味を示さなくなるケースもあった。
企画を振り返り、「ターゲットを40、50代の男性に広げてもよかったかな。ただ常連客に『この劇場では面白い韓国映画もやるんだ』と新たなジャンルを発掘する手助けができたと思います」と浅見さん。今回は様子見ということだが、日本における韓国映画の行く末は厳しいと実感したのではないか。(WEB編集チーム 伊藤徳裕)