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11人の遺骨 日本兵か ロシアから引き渡し
11月18日 4時17分

11人の遺骨 日本兵か ロシアから引き渡し
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千島列島北部の「シュムシュ島(占守島)」とロシア極東のサハリン南部で見つかった、日本兵とみられる合わせて11人の遺骨が、17日、ロシア側から厚生労働省の担当者に引き渡されました。

11人の遺骨は、ロシア国防省などが現地調査を行った結果、ことし発見されたもので、ロシア極東サハリン中部の町スミルヌイフで17日、厚生労働省の担当者が遺骨が入った箱を受け取りました。
11人は日本兵とみられ、このうち6人は太平洋戦争の終戦直後に、旧日本軍と旧ソビエト軍の激しい戦闘が行われた千島列島北部の「シュムシュ島」で発見され、残りの5人は、日本が戦前「南樺太」として統治していたサハリン南部で見つかりました。
日本政府は平成2年から、ロシア側の協力を得て千島列島やサハリン南部で戦没者の遺骨の収集を行っていて、去年までに244人の遺骨を発見しています。
このうち「シュムシュ島」は、島への交通手段が少ないことから調査が難しいとされ、今回を含めてこれまでに発見されたのは16人の遺骨にとどまっています。
厚生労働省の星川信貴外事調査官は、「遺骨を発見したロシア側に感謝している」と述べたうえで、残された遺骨を早く発見するためにも、今後も可能なかぎりロシア側と協力する方針を明らかにしています。

旧日本軍の装備品も

千島列島北部にあるシュムシュ島は1875年、ロシアとの樺太千島交換条約で日本の領土となり、国境警備の最前線として軍が駐留していました。
しかし太平洋戦争で日本が降伏した直後の1945年8月18日に旧ソビエト軍が侵攻し、武装解除を進めていた旧日本軍の守備隊と激しい戦闘になり、ロシア側によりますと、双方合わせて700人以上が死亡したとされています。
ロシア国防省によりますと、今回の現地調査で発見された遺骨のそばには、旧日本軍の装備品や水陸両用の戦車なども残されていたということです。
調査に加わった元兵士の遺骨や遺品を捜索する地元のボランティアグループのアルチョーム・バンドゥラさんは、「今回は、来年の本格的な調査のための簡単な調査だったが、結果に驚いている。今後もできるかぎり遺骨などの収集に取り組んでいきたい」と話しています。

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