ここから本文です

受刑中の男性、検察判断で釈放 「強姦被害者」の虚偽証言判明 大阪地検

産経新聞 11月18日(火)20時2分配信

 大阪地検は18日、強姦と強制わいせつの罪で懲役12年の実刑判決が確定し、約3年半にわたり服役していた男性について、有罪の決め手となった被害者や目撃者の証言が虚偽と判明したとして、刑の執行を同日停止し、釈放したと発表した。男性は再審請求中で、地検はこの日、再審開始を認める趣旨の意見書を大阪地裁に提出した。再審開始は決定的で、今後無罪が言い渡されるとみられる。

 地検によると、男性は平成16年11月と20年4月、大阪市内で同じ女性に性的暴行を加え、さらに同年7月にはこの女性の胸をつかんだりしたとして、強姦と強制わいせつ容疑で逮捕、起訴された。

 男性は捜査段階から一貫して否認。公判でも無罪を主張したが、女性や目撃者の証言が決め手となり、23年に懲役12年の実刑判決が確定し、服役していた。

 今年9月に男性の弁護人が大阪地裁に再審請求を申し立てた。地検が再捜査を進めたところ、女性と目撃者が証言を翻し、男性の犯行を否定する新たな客観証拠が見つかったという。

 釈放の理由について、大阪地検の北川健太郎次席検事は「新供述や客観証拠が無罪を言い渡すべき明らかな証拠に該当する蓋然性が高いと判断した」とコメントした。

 検察側の判断で再審請求中の受刑者の刑執行が停止されるのは極めて異例。最高検によると、21年に足利事件で菅谷利和さんが釈放されたケース以外には把握していないという。

最終更新:11月18日(火)20時2分

産経新聞

 

PR

Powered by My-Addr free proxy surfing service.
You can refresh current page and bar will disappears.