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鈴木亜美、セイン・カミュ、浅香唯はなぜ干された?音事協の力、私生活に介入する事務所

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--では、どうして、復帰が実現したのでしょうか?

星野 音楽出版権を調べてみると、事情がわかります。音楽出版権というのは、音楽出版社が作詞家、作曲家に支払う著作権の管理料として利益を得られる権利のことで、JASRACのホームページで調べられます。独立前の「鈴木あみ」名義の楽曲は43曲ありますが、そのうちの42曲、復帰後も94曲のうち64曲の音楽出版権をバーニングパブリッシャーズが保有しています。同社は、音事協の中心的芸能プロダクションであるバーニングプロダクション系の会社です。

 つまり、楽曲の権利を見る限り、バーニングからバーニングへの出戻りです。実際、バーニングは亜美さんが干されていた時に、テレビ局に圧力をかけていたとか、マスコミに「あみ引退」と書かせていたという疑惑が持たれています。

●セイン・カミュが消えた理由

--タレントが干される裏には、事務所側の、タレントに戻ってきてほしいという思いがあるのでしょうか?

星野 そういう部分も強くあると思います。結局、お金が絡んでくる話ですから。セイン・カミュさんが干されたケースでも、同じようなことが確認できます。

--セイン・カミュさんといえば、以前は外国人タレントの代表格のようなイメージでしたが、最近は英語教材の広告でしか見かけないですね。

星野 セインさんは、本の印税が入ってこないというギャラのトラブルで所属事務所と対立し、05年に事務所を移籍し、テレビから姿を消しました。

 元所属事務所は、セインさんらに対し、「本来、入るべき収入が入らなくなった」として訴訟を起こしました。しかし、裁判記録を読むと、元所属事務所は和解を求めたり、関係の深い事務所への移籍が水面下で話し合われていました。

 その一方で、元事務所はセインさんを起用した会社に「セインを使うなら(事務所に所属する)ボビー・オロゴンを使わせない」などと圧力をかけ、妨害しています。中にはヤクザが絡む生々しい話まで出てきます。

 セインさん側も元所属事務所から仕事を妨害されたとして反訴しているのですが、判決では元所属事務所側の主張は認められず、逆にセインさん側の主張が認められ、元所属事務所側に合計1750万円の支払いが命じられました。

 さらにダメ押しでセインさんの過去の大麻使用疑惑が週刊誌で報じられ、大きなイメージダウンへとつながりました。控訴審でもセインさんは勝訴しましたが、かつてのパワーを取り戻すのは難しかった。記事が出たのは、控訴審の判決が出る直前ですから、なんらかの意趣返しだった可能性があります。

 それと関連づけると危険かもしれませんが、芸能プロダクションの問題は、タレントの私生活を知りすぎることにもあります。芸能界では時々マネージャーがタレントの弱みを握って恐喝する事件が起きますが、そこに原因があります。

●タレントの私生活に強く関与する日本の芸能事務所

--アメリカでは、それについて何か規制でもあるのですか?

星野 アメリカのタレント・エージェンシー法では、エージェントとマネジメントの分離が1つの柱になっていて、タレントはエージェントと契約するほか、個人でマネージャーを雇うのです。日常的にタレントと接して私生活を知り得る立場にあるマネージャーは、本来ならよほど信頼の置ける人でなければ頼めないはずです。

『芸能人はなぜ干されるのか?』


マスコミがひたすら黙殺する日本最大のタブー「芸能界」を震撼させる乾坤一擲の書

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