朴大統領「円安、このままではダメだと思った」

専用機で異例の記者懇談会
「FTAのため中国主席やニュージーランド首相と何度も電話」
「何度も決裂しそうになったが交渉チームを励まし、妙案も出て良い結果につながった」

朴大統領「円安、このままではダメだと思った」

 朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は16日、オーストラリア・ブリスベーンで開かれていた20カ国・地域(G20)首脳会議を終えて帰国する大統領専用機内で記者懇談会を開き、今回の中国・ミャンマー・オーストラリアなどの歴訪について自ら説明した。朴大統領は中国やニュージーランドと結んだ自由貿易協定(FTA)、北朝鮮の核問題での協力、韓中日首脳会談の推進といった懸案に関して30分以上も随行記者たちの質問に答えた。

 朴大統領は「今回の歴訪で中国・ニュージーランドとFTAを2件も妥結したが、交渉の過程で決裂しそうになる場面も何度かあった。だから、首脳間の電話で何度も会話したほか、『(妥結)しなければならない』と(交渉チームを)促したり、また妙案も出したりして良い結果が生まれたと思う」と語った。また、「『世界の工場』と呼ばれる中国が『世界の市場』になるというのだから批准されるべきだ。韓国もここからはい上がって(1人当たりの国民所得が)4万ドル(約470万円)に達しなければならないが、(国会の)批准がこのタイミングでできなければどれだけ損をするかよくご存じのはず」と述べた。

 さらに、G20首脳会議で「経済革新3カ年計画」が成長戦略評価1位になったことについて「3年後の結果も1位になるよう経済再生に力を集結させる時だ」と述べた。G20首脳会議で日本の「円安政策」を遠回しに批判したことについては「このままではいけないと思い、決意して話した。世界の経済は一つにつながっており、一方の政策がすぐに他方にも影響を与えることになる。そういう趣旨で話した」と説明した。

 この「大統領専用機記者懇談会」は異例だった。今回は朴大統領にとって就任後12回目の歴訪だったが、これまでは出国・帰国時に朴大統領が専用機の随行記者席を回りながらあいさつを交わす程度だった。大統領府周辺では「朴大統領は少なからず成果を挙げたことを報告、あらためて対外的にそれを刻みつける効果を念頭に置いたのだろう」と言われている。

 そして、韓中日首脳会談を提案した理由について、朴大統領は「昨年は諸条件が非常に良くなかったのでできなかったが、今年はその時よりも良くなったと思い提案した」と述べたものの「今後(韓中日)外相会談があるので、そこでどうなるか見極めなければならない」とも述べた。

 また、朴大統領は12日に米中首脳が北朝鮮の核および核・経済並行路線を容認しないという原則を確認したことに言及し「以前は難しいことだった。以前は北朝鮮問題に対する中国と韓国の認識に乖離(かいり)があった。これまで韓国が中国と対話を続け、(北朝鮮の核に対する認識を共有しようと)努力してきた結果だと思う」と述べた。

崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者
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