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「イスラム国」 1400人超殺害か11月18日 10時24分
シリア内戦の被害状況を調べている団体は、イスラム過激派組織「イスラム国」が、これまでにシリア国内で市民を含む1400人以上を戦闘以外の場で殺害したとする集計を明らかにし、殺害方法も残酷さが際立つと非難しています。
これは、イギリスに拠点を置くシリアの反政府勢力系の団体「シリア人権監視団」が17日、明らかにしたものです。
それによりますと、「イスラム国」の戦闘員らは、ことし6月に既存の国境の枠を超えた「イスラム国家」の樹立を宣言して以降、1432人のシリア人を戦闘以外の場で殺害しており、殺害方法も頭部を切断するなど、残酷さが際立つと非難しています。
殺害されたシリア人のうち、882人は一般市民だとしています。この中には子どもも2人含まれていて、「イスラム国」の本部の写真を撮ったという理由や、預言者ムハンマドを侮辱したという理由で銃で撃たれたということです。「イスラム国」は、拘束した欧米のジャーナリストや援助関係者らを殺害し、その様子を撮影した映像をインターネット上に公開していますが、今回の集計は、シリアで多くの市民が日常的に殺害されていることをうかがわせています。「イスラム国」を巡っては、国連の調査委員会もシリア国内で公開処刑を行っているとする報告書を公表していて、国際社会の懸念が一層強まっています。