グッドパッチにデザイナーが集まる理由
ここ最近、UIデザイナー不要説とかUIデザイナーの価値などのブログが盛り上がり段々デザインの重要性やデザインに対する企業の意識が変わりつつあるなと肌感で感じています。デザイナーの需要が高まる中で、特に最近UIデザイナーは求人はかなり増えてきており、回りでもなかなかデザイナーが取れないという声が多く聞こえてきます。
そんな中グッドパッチはと言うと、採用に関してはかなり順調でして渋谷に引っ越してきてから5ヶ月で10数人増えていて44人になっており、すでに入社が決まっている人も合わせると年明けには50人を越える感じになっています。(ちなみに採用コストはほとんどかかっていません)エンジニアもこの半年で10人以上増えているのですが、やはり大きな割合を占めているのがデザイナーです。最近では大手事業会社からの転職も増えており、自社サービスをやっているデザイナーから受託のUIデザイナーになりたいと転職してくる人も多く、ちょっと今までとは違う流れになってきています。
なぜグッドパッチにそんなにデザイナーが集まるのか、ちょっとまとめて見ようと思います。
※まとめてみて、Methodではなく、グッドパッチで働くメリットみたいな求人の文章のようになってしまったので興味のない人はスルーしてください。w
#1 大きなビジョンを掲げている
これは大前提だと思っていてUIデザイナーどうこうではではなく、ビジョンを掲げるのは重要なことです。
グッドパッチのビジョンは
"人々のハートを揺さぶるようなDesign&Productを生み出し、世界をより良い方向に前進させる"
というものです。日本のプロダクトに今足りないのはスペックの良し悪しではなく人々の心を揺さぶり、感情を動かす様なデザインのプロダクトが少ない事だと思っていてグッドパッチはそういうモノを生み出したいと思っています。それは自社プロダクト、クライアントワークどちらとも限らずです。世界を変えるとまでも行かなくとも少しでも世界を前進させるようなデザインをしたいなと。グッドパッチに集まってくれているメンバーは少なくともこのビジョンに共感はしてくれているはずです。
#2 デザインの力を信じている仲間だけを集める
うちの会社に集まっている仲間はやはり基本デザインが好きだし、デザインに情熱を持っている人間が多いです。エンジニアでもデザインに全く興味がないという人間はいなくて、少なからずデザインが好きです。そして、みんなデザインが優れたプロダクトが人々に影響を与えると信じています。これは凄く重要な事で、宗教的ですが信じるものが同じというのは組織の団結を強めたり、方向性を合わせるためには大事なんですよね。
集まっている仲間のバッググラウンドも様々です。僕もそうですが必ずしもデザイナーバッググラウンドを持っている人だけではないですし、国籍も日本、アメリカ、ドイツ、中国、台湾とバラバラです。そんな多様性の中でデザインの力を信じているという部分だけはブレることがなく繋がっていると思います。
#3 色んなビジネスのデザインに関われる
グッドパッチは受託のビジネスをやっているので、様々な案件に関われます。これはデザイナーのスキルを伸ばすのとデザインの幅を広げるためにはとても良いことで、受託のデザイナーのメリットだと思っています。自社サービスのデザイナーで入社してしまうとやはりそのサービスの中のデザインしか関われないケースが多く、なかなかデザインの幅が広がりにくくなる可能性があります、もちろん絶対ではないですが。やはりデザイナーとしてのスキルを伸ばしていくには、色んなビジネスのデザインに関わり知識と引き出しを増やして、視野を広げていくというのは非常に重要だと思います。
グッドパッチに来る案件は大企業の新規事業立ち上げやサービスのリニューアル、スタートアップのUIなど多岐に渡っており、0→1をやるケースが多いので、デザイナーとしてはなかなかエキサイティングな仕事です。僕がこの受託の仕事をやめる気がないのは、この仕事はデザイナーを成長させる事ができるからです。事業としてはスケールが難しいビジネスですが、人材を成長させるという意味では受託のビジネスは素晴らしいと思っています。最近、事業会社からグッドパッチに転職してくるデザイナーの転職理由の多くはこれです。
特に他の会社ではまず受けれないような仕事がグッドパッチに回ってきます。受託と言ってもクライアントとサービスを一緒に作っているので、お金をもらいながらサービス作りに関われるという見方によっては結構贅沢な仕事です。
#4 ポリシーに沿わない案件は極力受けない
グッドパッチはUIデザイン会社として会社を見せていますが、すでにUIデザインのみで仕事を受けることはしていません。必ず企画・コンセプトメイキングから入って、どんなターゲットにどんな価値を提供して、どんな体験をしてもらい、どの様にお金を稼ぎ、どういうマーケットポジションを狙うのかをクライアントと徹底的に議論し、情報設計、UI設計、プロトタイプを作り、ユーザーテストをして、UIパターンを出し、実装しローンチまでやることができる案件を受けるようにしています。未だにうちをデザイン会社だと思いビジュアルデザインのみで下請けのように依頼をしてくるケースがあるのですが基本的にお断りしております。日本だとデザイナーが上流工程から関われるケースの方が少ないと思うのですが、グッドパッチではmustです。
どんな仕事を受けるかというのは会社のブランドに深く関係すると思っており、その選び方次第で会社の見せ方が変わるのと何よりメンバーのモチベーションに関わります。やはりメンバーがモチベーション高くできる案件じゃないと良いアウトプットが出ないです。
僕が案件を選ぶ基準は
・その仕事をやってちゃんとパフォーマンスが出せるイメージが湧くか
・少しでも社会にインパクトを与えれるような仕事か
・グッドパッチのメンバーが成長できるか
・新しいUIの見せ方や技術に挑戦できそうか
・依頼主のパッションを感じれるかどうか
というような事を考えて受ける仕事を選んでおります。
ちなみに今現状グッドパッチには本当にビックリするくらいワクワクする様な仕事が沢山来ます。こんな所から依頼が来るの!?とビックリするような仕事が沢山来ます。それでもリソースが足りず心苦しくもお断りをせざるを得ない事も多く、いつも申し訳ない気持ちでいます。。とは言え、こういうワクワクする案件が来続けるのを維持するためにしっかりと結果を出し続けていかないといけないのでそれも大変です。
#5 自分たちでサービスも作る
グッドパッチは受託以外の事業でProttというプロトタイピングツールを開発しています。開発のキッカケは自分たちの業務の課題から出ているもので、普通に受託のクライアントワークでバリバリ使っています。普段のクライアントワークでは0→1の新規サービス立ち上げフェーズをやることが多く、なかなか運用フェーズまでできる案件の割合が少ないのですが、自分たちでサービスをやっている事によって、そのノウハウをクライアントワークに活かす事ができます。普通の会社では受託チームと自社チームでは距離があってチーム間の壁があることが多いのですがグッドパッチに関しては普段の仕事で自分たち自身が使っている事もあり、フィードバックもバンバンするし、全体のプロジェクトレビューにも全員参加で議論するので比較的壁は少ないです。先日のProttの正式ローンチの前日も受託チームが夜遅くまで残ってバグチェックを率先して手伝うなど、あまり他の会社では見られない一体感があります。
グッドパッチの一つの特徴として、UIデザインのクライアントワークをやる受託会社としてのカルチャーとProttの様に自社サービスもやるスタートアップ的なカルチャーの2つが混在している会社というのはなかなかないと思っていて、そこが他の会社に比べてユニークなポイントであり魅力だと思っています。今後も自分たちでサービスはやっていくつもりなので、クライアントワークだけではなく自社サービスにも関われると言うのは魅力の一つだと思います。
#6 チームでデザインをする
グッドパッチの仕事は必ず1人で仕事を回すという事はありません。必ずチームで仕事をします。UIはUIデザイナー1人が作っているワケではありません。グッドパッチではディレクター、UIデザイナー、エンジニアがチームを組んでUI及びサービスを作っています。やはり、1人の視点で物事を見るよりもチームメンバーそれぞれの視点でアイデアを出した方が多様性もあり、自分1人では出てこなかったアイデアも出ます。それとグッドパッチはチーム間の壁もないので、別のチームでも気軽にアドバイスを求めたり、ディスカッションをするという文化です。
#7 フラットにデザインの議論ができる文化
グッドパッチはヒエラルキーがほぼありません。特にデザインの議論に関しては上司も部下も先輩も後輩も関係ありません。グッドパッチでは週に1回プロジェクトレビューと言って今進んでいる全プロジェクトを全スタッフでレビューする場があります。その場では作っているプロダクトをもっと良くするために率直に意見を言うことを求められます。
プロジェクトレビューだけではなくて、普段からそこら中でディスカッションやブレストが行われています。特に最近入ってきたスタッフは「チーム内でUIの議論がちゃんとできる会社はあまり無いのでこんなに深くUIのディスカッションができるだけでも楽しい」と言っていました。このフラットさは会社が大きくなっても何とか失いたくない部分です。
#8 自由な働き方
これに関しては僕は不思議に思っていて、グッドパッチは別にフレックス制もなければ在宅勤務もあまり推奨していないですし、毎朝10時に必ず全員出社して朝礼をやり、19時には終礼をやるという感じで結構オフィスがシリコンバレー風な割に日本的な感じなんですが、なぜかスタッフは自由だと言います。どこらへんが自由だと感じているかはわからないんですが、雰囲気なんですかね?
#9 最高のマシンと環境に投資
グッドパッチは全員がMacなんですが、MBPとMBAを選べて基本CPUもメモリもフルスペックです。さらに全員Thunderbolt Displayで仕事をしています。これは僕の前職での体験が大きくて、前職の会社ではデザイナーがDELLのメモリ2GBのWindowsXP、19インチデスクトップで仕事をしておりPhotoshopをいじる度に固まっていました。僕はこんな環境では絶対にデザイナーは働きたくないと思うし、良いデザインが出来ないだろうなと思っていました。使うマシンがサクサク動くだけで生産性が変わるのと美しいディスプレイで仕事をするだけでデザイナーのモチベーションが変わってきます。なので自分で会社をやる時は絶対にマシンは最高のモノを用意しようと思っていました。
それと今年は移転でオフィスに大きく投資をしました。この投資は今のところ間違いなく良い結果をもたらしていて、スタッフの働きやすさもそうですし、渋谷に来たことで気軽に勉強会も行ける、人も呼べる様になりました。何より移転してからすでに20人近く採用しており、求人費も全く掛けずにこれだけ集まったのはオフィスの効果も高いと思っています。
#10 ガジェットやツールやサービスは積極的に使う
この業界で働く人は常に新しいガジェットやツール、サービスは触れておく必要があると思っていて、最新のガジェットは常に買っています。開発で使うツールも海外の有料サービスを良いものであればすぐに課金して使っています。ツールやサービスは課金してからの価値を知らないと正当な評価も出来ないので、ツールを使うかどうかの意思決定に時間は掛けません。
#11 待遇面
これは書こうかどうか迷う部分ですが、やり甲斐はあっても給与は低いみたいなスタートアップやデザイン事務所的な発想は僕は嫌いで、やり甲斐もあって普通に給与も高い会社を目指しています。もちろん今現状はまだまだかもしれませんが、スキルと貢献度に応じてしっかりとした給与を支払っていますし、今まで制作会社系でスキルの割に正当な評価がされていなかった人材には採用時に給与を上げて提示をしています。でも、さすがに大企業ほど手厚いというのはまだないのですが、僕としては経験だけではなくちゃんと稼げる会社にしたいですし、家族が持てて安心して働ける会社にしたいという思いで経営をしています。今すでに結婚して家族を持っているスタッフは全体の4分の1くらいですね。スタートアップにしては多いかな?という感じです。もっと増やしたいですね。
ただ、お金が価値観の最上位にある人はまず合わないかなと思います。良いモノを作って、社会に価値を提供して対価を得る。その順番です。
#12 グッドパッチならできると思わせる期待感
もちろん、うちはまだまだ発展途上の会社で完璧な事は何もないですし、制度も出来上がってないのですが、グッドパッチだったら何か他では出来ないことが出来るかもという期待感を持って入ってきてくれる人は多いです。これはすごく重要だと思っています。会社へ可能性を感じてくれているということですからね。
入ってきてくれたスタッフの期待を裏切らないようにもっと社会にインパクトを与えれるような事をやりたいと思います。
というような感じでまとめてみて、デザイナーが集まる理由というか完全に求人の文章になってしまいました。w でも、会社にデザイナーが集まるというのは経営者のデザインに対する姿勢が重要だと思っていて、しっかりとそこを示すことが大事です。部下に任せて待っていても良いデザイナーは来ないと思います。次回はデザイナーの採用方法、見極め方をブログに書きます。気が向いたらw
さて、グッドパッチはここからさらに大きな事に挑戦していきます。デザイナーだけではなく、ディレクター、Androidエンジニア、管理部門など多岐に渡って募集しているので、興味のある方はお気軽にご応募ください!
次のスタンダードとなるUIを生み出したいUIデザイナーウォンテッド!
UIデザイナーに負けない!UIが大好きなディレクターウォンテッド!
最高のUIを創り出すAndroidエンジニアウォンテッド!
グローバルなUIデザインカンパニーを作る管理部門責任者をウォンテッド!
https://www.wantedly.com/companies/goodpatch
最後にグッドパッチのチーフUXデザイナーの藤井がAirinternの動画でとても良いことを言っているのでどうぞ