目標を達成できない組織に共通していることがあります。会議中の空気が悪いのです。会議中に出席者が相次いで言い訳を口にすると、その空気に感化され、やる気のある営業でさえ意気消沈していきます。
今回は「どうせ」と「やはり」というフレーズに注目して解説します。まず営業課長と部下の対話を読んでみてください。
●営業課長:「会議の前に来てもらったのは伝えたいことがあるからだ。これから言う2つのフレーズについて会議中、禁句にするから注意してくれ」
○部下:「禁句ですか。会議中に不適切な発言をしていましたか」
●営業課長:「している」
○部下:「それは申し訳ありません。気をつけます。どの発言でしょうか」
●営業課長:「『どうせ』と『やはり』だ」
○部下:「『どうせ』と『やはり』ですか?」
●営業課長:「そうだ。君の口癖だ。ずっと様子を見てきて気になっていた」
○部下:「ちょっと意味がわかりません」
●営業課長:「君は先入観を持ちすぎる。『売れない』と思い込んだら、売る前から口に出す」
○部下:「売る前から何か言っていますか」
●営業課長:「『どうせ』だよ。『どうせ、この商品は売れませんよ』『こんなやり方をしてもどうせうまくいきません』『どうせこの時期は何をやっても結果は出ないでしょう』。こういう発言だ」
○部下:「そんなことを言っているでしょうか。心外です」
●営業課長:「無意識のうちに言っているから自覚がない」
○部下:「……」