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トレンチの汚染水 依然流入続くか11月18日 5時02分
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東京電力福島第一原子力発電所で、「トレンチ」と呼ばれる地下のトンネルに高濃度の汚染水が流れ込んでいる対策として、東京電力は流れをせき止める工事を行いましたが、トレンチから汚染水を試験的に抜き取ったところ水位があまり下がらず、依然として建屋からの流れ込みが続いている可能性が高まっています。
福島第一原発では、高濃度の汚染水が建屋から「トレンチ」と呼ばれる地下のトンネルに流れ込み、ここから一部が漏れ出して地下水を汚染しているとみられています。
このため東京電力は、トレンチから汚染水を抜き取ってセメントで埋める計画で、一部の汚染水を凍らせたり氷の隙間を埋めたりして、流れをせき止める工事を今月6日まで続けてきました。
この効果を確かめるため、17日、トレンチから汚染水200トンを試験的に抜き取ったところ、計算上は水位が80センチ下がるはずが、20センチ余りしか下がりませんでした。
このため、現在も建屋から汚染水が流れ込み続けている可能性が高まっていて、東京電力は今後、地下水の影響も検討したうえで、状況が改善しなければ汚染水の抜き取りが完了するのを待たずにトレンチにセメントを流し込む方針です。
その場合、東京電力はトレンチから汚染水があふれ出さないように作業は慎重に進める必要があるとしていますが、汚染水の抜き取りとセメントの流し込みを同時に行うため、工期の遅れにはつながらないとしています。