2013、14年上半期、欧米外国人の香川県内宿泊者数比較
欧米諸国から香川を訪れる観光客が急増していることが、観光庁が主なホテル・旅館を対象に実施した統計調査で分かった。米国や英国、フランスなど6カ国からの今年上半期(1〜6月)の県内宿泊者は1万940人に上り、前年同期(2040人)の5倍強。県観光振興課は「円安で訪日観光への割安感が出ていることに加え、昨年の瀬戸内国際芸術祭で直島などの人気が再び高まったのではないか」とみている。
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宿泊者のうち、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランス、オーストラリアの6カ国から訪れた人数は、2009年6470人、10年4700人、11年6490人、12年4840人と推移してきたが、13年は1万1500人と急に伸びた。
今年も傾向は続き、上半期だけで昨年1年間に迫るペースに。上半期の伸び率が最も高いのはフランスの8・95倍で、ドイツ(6・21倍)、米国(5・15倍)、オーストラリア(5・11倍)と続いている。
県や観光関係者によると、13年は第2回瀬戸内国際芸術祭が開催されたため、直島に代表される「アート」に関心が高い欧米諸国からの観光客が増加。その後の円安効果などで、今年に入っても人気が続いているとみられるという。
また、今年は高松との直行便がある韓国、台湾、中国からの観光客数も伸びており、上半期の宿泊者数の前年同期比は、韓国2・60倍、台湾1・73倍、中国1・67倍となった。
県国際観光推進室は「アジアだけでなく、直行便のない欧米からの観光客が伸びていることは驚きで、ありがたいこと。昨冬以降、LCC(格安航空会社)2社の高松―成田線が就航して海外からのアクセスが向上し、来県しやすくなったことも大きい」と分析。「訪日外国人旅行者が急増する中、リピーターを中心に地方を回る人が増えていると思う。アートだけでなく、うどんやオリーブなどの県産品情報も効果的に発信し、香川人気の定着に努めたい」としている。