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初工法シェール油採掘現場公開
新たな資源として注目されるシェールオイルの採掘に向けて、国内では初めてとなる工法で実証試験が行われている男鹿市の油田が１７日報道陣に公開され、採掘会社は１９日から油を取り出すために地中の岩盤に割れ目を入れる作業に入ることを報告しました。
シェールオイルは地下深くにある頁岩＝シェールと呼ばれる岩石に含まれる原油の一種で、国内では由利本荘市の油ガス田で商業生産が始まっています。
石油や天然ガスの採掘会社「石油資源開発」はことし５月から男鹿市の福米沢油田で国内２例目となるシェールオイルの採掘に向けた実証試験を始めていて、１７日報道陣に現場を公開し、途中経過を報告しました。
それよりますと、これまでに地下１３００メートル付近にあるシェール層に沿って水平の井戸をおよそ６５０メートル掘り進める作業を行ってきましたが、１９日からは油を取り出すために化学薬品や砂を含んだ水を井戸を通じて岩盤に注入し、割れ目を入れる作業に入ることになりました。
こうした工法は地中に層のように広がるシェール層からより多くの原油やガスを取り出せることからアメリカなどでは主流になっていますが、国内ではこれが初めての試みで現場では機材などの準備が進められていました。
一方で海外では地下水を汚染する恐れがあるとの指摘もあることから、地下水の水質を確認しながら慎重に作業を進めるとしています。
石油資源開発の山岸裕幸技術部長は「アメリカで主流となっている工法の知見を獲得することは、今後、海外の開発現場に立ったときも役に立つと思う。今後の展開につなげていきたい」と話しています。
11月17日 18時57分