読みましたー。
レールの外ってこんな景色: 若手ブロガーから見える新しい生き方
- 作者: イケダハヤト,タクスズキ,鳥井弘文,けいろー,ツベルクリン良平,下津曲浩,池田仮名,金野和磨,中里祐次
- 出版社/メーカー: WOODY
- 発売日: 2014/11/14
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
ぼくは実は、今まで一度も「電子書籍」を購入したことがなかったので、正真正銘今回が「初・電子書籍」です。
執筆者の中で印象に残ったのはけいろーさん、下津曲浩さん、中里祐次さん。
それぞれの視点で「ブログを書くこと」、そして「レールから外れて生きること」について書かれています。
けいろーさん
けいろーさんはいつもブログを読ませていただいてるので、書籍の文章も心地よくすんなり入ってくる印象でした。
その上で、希望が通らず、5 年後、10 年後も同じように身体を酷使して同じ仕事を続けているとしたら。続けている様子が想像できてしまったのなら。
この下りは会社員をしている身として、非常に共感できました。少し上の世代で自分のロールモデルにしたい人が中々見つからないと「自分の将来大丈夫だろうか」を考えてしまう、というのは確かにあります。
ぼくも会社に入ってから2年ぐらい経った頃、似たようなことを考えていました。このままここで働いて自分のキャリアは大丈夫なんだろうか、なんて。
自分の場合は、会社としてやっている事業に自分が強い思い入れを持っていることや、手本になる先輩に恵まれたこともあり、なんとか辞めずに今も勤めています。しかし、そういう要因がなければ、自分もけいろーさんと同じ選択をしていた可能性は十分あるなと感じました。それが良かったのか悪かったのかはわかりませんが。
下津曲浩さん
この本で初めてお名前を知りました。個人的なことでアレなんですが、偶然ぼくの知り合いに鹿児島高専の人間がいまして、ちょっとした親近感を持って読ませていただきました。
こういう専門性の高い教育機関に進んでから、自分の方向性とのミスマッチが起こってしまうとしんどいだろうなと思いますが、関東の大学に編入され、その後の活躍は素晴らしいものがありますね。その行動力も素晴らしいですが、「これをやれたら面白いんじゃないか」というものを見つける嗅覚も中々に得難いものがあると感じました。若さも含めて色々羨ましいです。
中里祐次さん
「起業家は音楽やってた率が高い」というのは、面白いですね。
「音楽をやると自分が所属している組織外のコミュニティとの交流が増えやすくなる」っていうのは、確かに間違いないと思います。自分でイベントを企画したり運営したり、自分のバンドっていうチームを上手くマネジメントしていったりと、音楽活動って案外事業運営に通じるものがありそう。
「終身雇用だと思っていた会社に50 歳くらいでクビを切られる」というのがキャリア最大のリスク
確かにそうなんですよね。現在、大企業による「正規雇用従業員の解雇」については、大きく安定性が損なわれているとは思いませんが、将来もずっとそうなのかは誰にもわかりません。
「リスクを取らないことがリスク」というのがスタンダードになってくる可能性は十分にありそうですね。
「レールの外」を垣間見て
多分、誰もが走りやすい「レール」ってないと思うんですよ。ぼくが今走っているこの「レール」は、他の誰かにとっても走りやすいレールというわけではないだろうし、その逆も然り。そういう中で、レールの外にある「レール」を選択して、あるいは創り出して走っておられる著者の皆さんの姿は、ぼくの目にはとても眩しく映りました。
もう少し突っ込んだ言葉で書くと、ちょっとぼくには無理そうだな……と思いました。正直。
能力的な問題、体力的な問題、精神力的な問題……挙げればキリがありませんが、やっぱり一番は「ビジョンが無いこと」になるかな、と。
いざ「レールの外」に飛び出しても、こういうことをやろう、どういうサービスを作ろう、ブログを使ってどういうメディアを構築していこう……そういうビジョンがないと、ただドロップアウトしただけになってしまいます。
例えば、会社員。
会社員はなぜその会社に勤めているのでしょうか。端的に言えば、その会社が行っている「事業」を運営していくために所属しています。では「事業」とは。物凄く大きく言えば、「『社会の役に立つこと、社会から求められていること』をすること」です。
「社会から求められている商品やサービスを提供すること」や、「社会の役に立つことをすること」でお金を得る。その流れは、企業の従業員であっても、フリーランスであっても、本質的には変わりません。いち会社員という立場だとあまり意識する機会はないかもしれませんが、世の中の人たちは皆、何らかの事業運営に参画することで社会の役に立ち、その対価としてのお金を得ているわけなんですね。
では、フリーランスとなったぼくは、何を提供することで社会の役に立てるのでしょうか。
そういうアイデアやモチベーションは、正直言って今のぼくにはまだありません。そのため、今回「レールの外」で生きている皆さんの生き方や考え方を読んで、「ちょっと今のぼくには無理そうだな」と感じた次第です。
しかし、そういう「既存の枠」に囚われない新しいアイデアや事業がたくさん出てくるほど、社会はどんどん元気になっていきます。そういう意味では、ちょっと言葉は良くないですが「煽り」としてもよく出来た本になっていると思いました。
電子書籍は漫画購入で活用したい。
今回初めて電子書籍を購入したんですが、本文のコピーも簡単に出来て、結構便利ですね。逆に言うと「これってメルマガじゃアカンの?」とは、正直何度も思ってしまいました*1。結局スマホで読むんだったら、kindleアプリで読まなくてもいい分Webで読んだ方がストレスがなくていいよなぁ、なんて。
でも、今回初kindleのついでに無料コミック(「お茶をにごす」と「ちはやふる」)もゲット! 漫画を読む分には、kindleはストレスなくていいですね。
- 作者: 西森博之
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/08/25
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 末次由紀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/28
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
電子書籍の利点は、ぼくにとっては読書に対するハードルが下がることかな、と思いました。本棚から、もしくは鞄からよいしょっと本を取り出して読むより、スマホすいーの方が簡単。実際この本もすぐ読み終わってしまいました。リアル書籍と合わせて上手く活用していきたいですね。
あと、使いやすい電子書籍のプラットホームがあれば知りたい。漫画の数が多いとなお良し。
*1:なんて思ってたらどうやら堀江貴文さんも同じ趣旨の発言をされたことがあったようです。3年前だけど。→堀江貴文氏「メールマガジンこそ次世代の電子書籍の本命」 | ガジェット通信