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 災害から子どもの命を守るため、神奈川県鎌倉市にヒーローが誕生した。その名も「鎌倉戦隊ボウサイダー」。体操で災害時の行動を教え、防災クイズに正解すればサイダーをくれる。楽しみながら、自分で自分の身を守れる子どもを育てるのが願いだ。

 アナタが一番はじめに、まず逃げて♪ 危険を感じる地域のヒーローだ 家族も、みんなはみんなで逃げている♪ 信じる勇気のボウサイダー!

 黄色のシャツにヘルメット。ユニホームに身を包んだヒーローが、湘南の海岸や鎌倉の寺院を背景に踊る。「ボウサイダー体操」のビデオの一場面だ。この地域は海辺に住宅や観光地が広がる。10月に同県茅ケ崎市の防災イベントで披露すると、子どもたちは大興奮。ビデオはYouTubeで公開している。

 作ったのは、鎌倉市が拠点の「ボウサイダー制作委員会」。同県藤沢市に住む川島勇我さん(36)が地元の友人たちに声をかけて昨年から活動を始めた。

 発端は東日本大震災だ。川島さんは海から300メートルの場所に家を買ったばかりだった。発生時、自分は都内の会社。大津波警報が出たのに、家の子どもたちは逃げずにとどまっていた。