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 16日の沖縄県知事選で初当選した翁長雄志(おながたけし)・前那覇市長(64)は17日朝、同市の自宅で取材に応じ、「(勝利の)実感よりも責任感、使命感だ。大変だと私なりに理解している」と心境を語った。米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設を阻止するとの公約について、「県民の民意をしっかりと内外に伝えることが最初にやることだ」と述べ、安倍政権などへの要請を急ぐ考えを示した。

 この日、朝5時半に起床したという翁長氏は、日課の草花への水やりを済ませた後、自宅の和室で報道陣の取材に応じた。当選を伝える地元紙を手に、時折笑みを浮かべていたが、移設問題の質疑になると厳しい表情も見せた。

 「移設阻止」を巡っては知事の権限が焦点となる。国が出している移設工事の工法を変えるための「変更申請」については「知事権限をしっかり行使していく」と述べ、拒否の可能性を改めて示唆。仲井真弘多(ひろかず)知事による埋め立て承認の撤回・取り消しに関しては「法律的な瑕疵(かし)がどのような形でクリアされているか。民意が私を選んだということが一つの状況の変化になる。県益の優先度合いで、撤回を視野に入れて動いていきたい」と話した。

 一方、政権との接触に関連して、衆院選が浮上していることに対し「ちょっと誤算だった」と述べ、「自民党本部や政府の日程が見えてこない。2、3日は様子見」と述べ、数日間、調整する意向を示した。

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