選挙:沖縄県知事選 ぶれぬ沖縄の選択 翁長さん手踊りで喜び 「基地問題、心一つに」
毎日新聞 2014年11月17日 大阪朝刊
2004年8月、自宅から約50メートルの沖縄国際大に米軍ヘリコプターが墜落。自宅の窓ガラスを割ってヘリの部品が飛び込んできた。生後6カ月の長男を抱いて自宅を飛び出し奇跡的に助かった。「基地被害をタライ回しするだけ」の県内移設には賛成できない。
「県外」を諦めてはいけないと思う。ただ「最低でも県外」と公約し、その後に辺野古移設に戻った民主党政権の挫折の記憶もまだ生々しい。「問題解決に向けて私たちは前へ進んでいるのか、いないのか。今は分からない」【井本義親】
◇仲井真さん「思わぬ結果」
辺野古移設推進を訴えて3選を目指した仲井真弘多(なかいまひろかず)さん(75)の陣営は、落選という結果に重苦しい雰囲気に包まれた。那覇市の陣営事務所で仲井真さんは支持者らを前に「思いもよらない結果。ひとえに私の力不足。不徳のいたすところで申し訳ありません」と敗戦の弁を語った。
前回知事選で「県外移設」を公約に再選しながら、任期途中で辺野古移設推進に転じたことで浴びた「公約違反」批判には「みじんも公約を変えたとは一言も言っておりません」とぶぜんとした表情。今後について「明日以降考える」と語った。