7―9月期GDP、予想外のマイナス成長:識者はこうみる
[東京 17日 ロイター] - 内閣府が17日発表した2014年7─9月期国民所得統計1次速報によると、 実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス0.4%、 年率換算マイナス1.6%となり、4─6月期に続きマイナス成長を記録した。
市場関係者のコメントは以下の通り。
<SMBC日興証券 日本担当シニアエコノミスト 宮前耕也氏>
市場予想と比べると、民間消費、設備投資、民間在庫が弱かった。消費と設備投資はファンダメンタルズの弱さを反映しており、悪い内容といえる。在庫はテクニカルには在庫取り崩しを意味するので悪い内容ではないが、全体としてかなり弱い結果といえよう。輸出の伸び悩みがここ2年ほど続いており、景気のけん引役が見当たらない状況だ。
これで消費再増税延期・衆院解散は決定的だろう。
マーケットは株安、債券高となっている。ファンダメンタルズの悪さに素直に反応しているようだ。
<みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト 上野泰也氏>
あまりに弱い内容なため、驚いた。民間在庫品増加の寄与がマイナス0.6%になっているほか、個人消費などもプラスの幅が予想よりかなり小さくなった。結果的に内需の寄与が、予想外の大幅なマイナスになってしまった。消費税引き上げの反動減で大幅に落ち込んだ4─6月(年率換算マイナス7.3%)に続くマイナス成長となり、景気状況から判断して、消費税の再増税延期もやむを得ないとする議論にすれば、根拠が出てきた。 続く...