プロブロガー:高知移住、イケダハヤトさんに聞く

毎日新聞 2014年11月14日 18時20分

イケダハヤトさん
イケダハヤトさん

 ◇高知の課題解決策を世界へ−−イケダハヤトさん(28)

 日本でのプロブロガーの草分け的存在、ITジャーナリストのイケダハヤトさん(28)が今年6月、高知市に移住した。以来、食や人材など高知の魅力を積極的に情報発信。自らの人脈を駆使した市民大学「土佐志民大学」を開校するなど精力的に活動している。高知移住の醍醐味(だいごみ)と今後の展望を聞いた。【聞き手・錦織祐一】

 −−なぜ高知移住を決めたのですか。

 ◆きっかけは子育てでした。2年前に娘が生まれて「東京では子育ては無理だ」と感じて移住を検討していた時期に、高知に2度来る機会がありました。決定的だったのは今年3月です。ちょうど「土佐の『おきゃく』」が開催中で、街中が宴会場。こんなイベントはよそにはない。「すごくいいな」と思ってしまったんです。4月には物件を決めていました。

 −−不安はなかったですか。

 ◆まったく。逆に仕事の幅が広がるな、と。僕のようなクリエーター、物書きや編集の仕事は、周囲の刺激を受けて人間性を磨きアウトプットを生む。環境で書くことが変わるのでキャリアアップになる。実際、移住や地域活性化がテーマの仕事が増えました。東京では書けなかった。これは予想通りです。

 −−期待を上回ったことは。

 ◆いろいろあります。イベントが多いですね。週末ごとに楽しさがあって想像以上でした。あと、東京にもいないような圧倒的に優秀な人材が高知に入り込んでいて、刺激を受けています。行政もいい。文化にしっかりお金をかけていて、妻も喜んでいます。

 −−逆に「こうしたらいいのに」と感じることはありますか。

 ◆やっぱり、高知の良さをしっかり発信できていない。「土佐の『おきゃく』」もまだ知られていませんし、よさこいもあんなに素晴らしいのに「北海道の祭り」と思われている。例えば、JR高知駅前でレンタサイクルを探そうとネットで検索しても全然出てこない。でも駅前に行ったら無料である。穴はまだまだあります。もったいないですね。

 −−今後の活動は。

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