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椎名林檎、単独インタビュー 「いつも死を意識」「子ども5、6人産む」 5年半ぶり新作

withnews 11月17日(月)6時0分配信

 椎名林檎が5年半ぶりのソロアルバム「日出処」(ひいづるところ)を出した。死を見つめ、生を叫ぶ歌たちは、時に激しく疾走し、時にやわらかく聴き手を包み込む。「『命短し、目抜き通りを歩こう』っていう気持ち。人生がシンプルになってきた」。独特の死生観から女の性(さが)まで、ロングインタビューで語った。
(聞き手・朝日新聞文化くらし報道部 神庭亮介)

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バンド解散も「変わらぬ心構え」

 ――ずっと東京事変でご活躍だったのであまり間が空いた感じはしませんが、ソロアルバムとしては5年半ぶりなのですね。ソロと東京事変の活動は地続きなのでしょうか。それとも、まったく別のプロジェクトとして考えてきたのでしょうか。

 結論から申しますと、全然変わらないです。だけど、事変というものをウチの店で、(所属事務所の)黒猫堂ショップの自社ブランドとして推したい、という感じだったんでしょうね。作家としての仕事でも、それを演奏する場合でも、ずっと何も変わらない心構えでやって参りました。事変の活動期間はすごく短くて8年間ぐらいだったんですけど、その間は「彼らを売り出したい」という思いでやってきただけだと思います。

 ――なぜ解散に至ったのですか。

 いろんなことがあると思いますが・・・。要するに弊社(黒猫堂)にお仕事をいただいた時に、全部あのチーム(事変)で演奏してきたんですね。それこそ、今回収録した「カーネーション」もそうですけど。曲や番組のテーマに取り組むことって、一番勉強になるんですよ。その機会を最優先で彼らに渡して、という8年間だったんです。

 それが、「もういいかな」となったんでしょうかね。メンバーも同じように価値を共有してくれていればいいだろうけど、そういうわけにはいかないでしょうし。ある時、やはりお互いのためにならない、と思ったんでしょうね。みんなそれぞれ、曲書いて、歌って、とできちゃう人たちでしたから。

 ――それぞれ方向性が違ってきた、と?

 そうですね。

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最終更新:11月17日(月)6時0分

withnews

 

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