日本報道検証機構は11月16日、マスコミ報道を検証するウェブサイト「GoHoo」を全面的にリニューアルして公開しました。リニューアルにあたり、機構の楊井人文代表が次のコメントを発表しました。
このたびリニューアルにあたって新たなロゴデザインを採用したほか、タブレット端末やスマートフォンでも閲覧しやすいレスポンシブデザインのニュースサイトに一新しました。従来、「注意報」「誤報レポート」「訂正報道一覧」などに分かれていた報道検証記事は「レポート」に一本化。誤報の可能性(誤報が確実かどうかの度合い)や重大性(誤りの影響が深刻かどうかの度合い)をわかりやすく伝えるため、記事ごとに「誤報レベル」という新たな指標を設けることにしました。読者のコメント投稿も可能になりました。
また、報道のあり方を問う視点からみた重要な出来事、メディア・リテラシーに有益な情報など、日々の情報を発信する「トピックス」を新設。執筆者独自の視点で報道分析を行う「コラム」には有識者を中心にご参画いただき、質量の充実を図りたいと考えています。個別の記事検証だけでなく、社会的関心の高いテーマの連続的な報道を総体的に検証する「特集」も、随時企画していく予定です。
GoHooの記事は正確性を期していますが、あらゆるメディアと同様、誤りが起きる場合があります。記事に重要な更新があった場合は、「リビジョンヒストリー」に明記。従来から訂正の告知は重視してきましたが、新サイトでは「訂正」がより多くの読者の目にとまるよう工夫します。
なお、旧GoHooで掲載した記事のうち約3分の1にあたる約200本も、新サイトを通じてご覧いただけるようにしています。当面、旧サイトのアーカイブページへ誘導させていただきます。
GoHooのリニューアル計画は開設2年目の昨年から進めてきました。今年3月、クラウドファンディングサイトREADY FOR?で立ち上げたプロジェクト「メディアのメディアを創ろう!誤った情報に惑わされないために」で支援金を募集したところ、3か月間で160人以上から約150万円(決済額)の支援金をいただきました。そうしたご支援がなければ今日のリニューアルは実現しませんでした。皆様のご厚意に改めて感謝申し上げます。
GoHooは今日から「メディアのメディア」として再スタートします。今、既存メディアのあり方がかつてなく厳しく問われています。だからこそ、メディア自身が「報道品質」を高め、読者・社会により信頼されるよう進化するように願い、GoHooはその触媒としての役割を担っていければと考えています。そのためにも、メディア関係者を含め、より多くの方がご参画いただきたいと思っております。ご関心のある方はぜひともご連絡をいただければ幸いです。
今後とも当機構の活動にご理解とご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
一般社団法人日本報道検証機構 代表理事 楊井人文
(初稿:2014年11月16日 11:41)