―全部で15種類ありますが、どれが理想的なのでしょうか?
ビブラートタイプは直接的には採点の点数には関係ありません。それぞれ個性として検出しているだけなんです。
―こんなに色々なタイプを検出するんですね。
そうなんです。例えば、いつも下降型と出ているなと思い当たるような人の場合で音程の点数が思ったより取れていないとしたら、ここで音程が減点されている可能性があります。下降形が悪いわけではないけれど、何か少し悪い癖があるかもしれませんね。そういうヒントにはなるかもしれない。
あとはですね、ボックス形のAの1とか。このビブラートタイプA-1は、ちりめんビブラートと呼ばれることもあるビブラートです。これがよく出るという方には、安定性がもしかしたら低く出る事があると思うんですよ。このビブラートをやっているから安定性が低いとかじゃなくて、真っ直ぐ歌ってるつもりでも不安定である率は高いですね。そういう方はビブラートを使わないと決めてビブラートが一切出ない歌い方を試して頂くといいと思います。癖になっちゃってる人が多いんですよね。音程の正確さに重点を置いて、同時に安定性とロングトーンの上手さも上げていく練習をすれば次のステップに進めるかな。
―一番良いのはBですよね。
B-2がよく出る方は比較的ビブラートが上手くて自然と出てる方が多いですね。これがベストかは分かりませんが、傾向としては自然なビブラートをされている可能性が高いですよね。
これはありません。ありませんが、伴奏をすごく小さくしてマイクを大きくしてしまう事をやってしまうと、伴奏が聞こえなくて音程がズレたりしますから、やっぱり一番良いのはいつも通り伴奏もマイクのボリュームもバランスよくカラオケで歌って頂いてる通りがベストかとは思います。
―伴奏の音量が採点に影響する事はありますか?
基本的にはありませんが自分の声が聞こえないくらい大きな伴奏ですと…ってそれはあんまりやる人はいないと思うのですが。(笑)
でも、あれ?と思う時は、「見えるガイドメロディー」に見えますから。声(音)が入っていれば、そっち優先で採点される様になっています。
まず音程、次にビブラートの上手さ、そして抑揚の順ですね。それとリズムです。リズムをため過ぎないとか走らないという事が重要です。
―安定性というのは声のロングトーンの安定性ということですか?
似ていますが、普段から歌われている時に細かな声の震えがないかという所を採点しています。
ボイストレーニングなどを受けられた方だったら分かると思うんですけれど、
ちゃんと声がお腹でささえられているかどうかを見ています。
―では、全体を通しての声の安定性ということですね。
そうですね。