はじめに
現代と比べ、昔の人はどのくらいお金を稼いでいたのでしょうか。
日本の歴史を変えた偉人達を中心に、ちょっと気になる昔の人の年収を覗いてみましょう。
戦国編
織田信長のマーケティング
尾張(名古屋市周辺)、美濃(岐阜県)など彼の直接支配地の石高約110万石。半分を税金、さらに3分の2を家臣のお給料とすると、信長自身の石高は20万石弱。現在のお金に換算すると7000×20万石=140億円になります。
http://www.imes.boj.or.jp/cm/history/historyfaq/1ryou.pdf
武将としてだけでなく、商才にも長けていたようです。その大きな収入源となったのは、堺、大津、草津の海洋路(港)制覇、そしてこの時代、揺るがない権力と経済力を持っていた仏教、大寺院を支配したことだと言われています。
http://booklog.kinokuniya.co.jp/kato/archives/2014/02/post_386.html
信長の鉄砲は有名な話ですが、1500丁、お金に換算すると3万石弱くらい持っていたそうです。当時の足軽一人の年収が2石弱、鉄砲一丁に足軽10人分の年収を投じていたことになります。戦争に勝ち続けないと、確かにモトは取れませんでしたね。
http://tma-cs.blogspot.it/2010/04/blog-post_09.html
豊臣秀吉のバンキング
農民から朝廷の最高位の関白にまで上り詰め、太閤となった最盛期の石高がおよそ222万石。現在のお金に換算してなんと1554億円!彼の最大財源は、佐渡、石見、生野などの金山、銀山からの上納品でした。金の大判だけで年100万両を超える収入があったものと推測されています。収入もすごかったですが、支出もハンパではなかったようです。
http://kh16549.blog.fc2.com/blog-entry-2.html
江戸編
徳川家康のライフスタイル
戦国時代を生き抜いて、征夷大将軍として諸国のトップに君臨したのが60歳。彼の当時の取り分はおよそ100万石、現在のお金に換算すると700億円でしょうか。
自分の死後に備え、幕府と徳川家の将来のためにコツコツと模索し、決して無駄遣いをしませんでした。食事中、たくあんの二切れ目を所望した長男を、贅沢するなとみんなの前でひどく叱りつけたというエピソードも残っています。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1114800561
すごいケチだったようですが、お金の使い処をわきまえ、シンプルな生活をしていたようで、現代の私たちの節約術の見本かもしれません。
松尾芭蕉の俳句アルバイト?
大ヒット作「奥の細道」は死後出版されたので、彼の生涯は裕福ではありませんでした。
生前は俳句師として名が知られていたので、旅費を稼ぐため、俳句の添削を一句当たり1200円で行っていたようです。
http://www.ntv.co.jp/sekaju/onair/130622/02.html
幕末・開国編
新撰組のサバイバルマネー
新撰組局長・近藤勇の年収が600万円、副長・土方才蔵が480万円、沖田総司、斉藤一360万円、平の隊士は120万円で、手柄によってはボーナスなどもあったようです。幕末の下級侍の年収が約100万の時代です。
http://www.ntv.co.jp/sekaju/onair/130622/02.html
坂本龍馬の開国ソリューション
日本の革新を担った坂本龍馬。亀山社中(後の海援隊)という貿易会社を結成します。海援隊のメンバーは土佐藩から毎月5両が支払われていました。現在の35万~40万円に相当します。
http://www.junk-word.com/taiga-drama/ryouma/000329.html
龍馬は下士の家に育ち決して貧乏ではありませんでしたが、艦隊を作り、薩摩、長州藩を和解に導くなど、一塊の浪人の懐では無理な大仕事をしていましたから、お金には常に困っていたようです。
http://blog.goo.ne.jp/ryuzou42/e/69c51c9a87756e1f62f5d55b36fd0fbe
西郷隆盛のプレミアムポジション
明治維新に貢献し、陸軍大将の地位にあった当時の彼の月給は400円。現在のお金で約2000万円に相当するそうです。最下級将校の少尉の月給が22円の時代、2等兵が1円27銭の時代ですから、すごい待遇ですよね。
http://blogs.yahoo.co.jp/pusu0129/9721048.html
しかし、のちには設立に貢献した新政府に背き、戦いに明け暮れました。人望ある英雄でありながら、無欲で質素な生活を心がけていたそうです。
http://www.page.sannet.ne.jp/ytsubu/syougai13.htm
おわりに
何となく感覚がつかめたでしょうか。それぞれ生き方は違いましたが、当時としても、人生を左右する収入だったはず。歴史を変える偉業に、それだけの見返りがあったかもしれませんね。