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「うわー、当たったぞ」響く悲鳴、秋祭り一変…だんじりの事故で女性死亡
悲鳴が響き、秋祭りは一変した。兵庫県三田市の三田天満神社で5日にあっただんじりの衝突事故。必死の救助にもかかわらず、47歳の女性は死亡した。
目撃者によると、境内には見物客や関係者数百人がいた。だんじりは動き始めたところで左側を手水舎の屋根にぶつけたという。「うわー、当たったぞ」。屋根は斜めになったがすぐには落ちず、柱がぐらぐらと揺れた。人々は子供の手を引き逃げ出した。
太鼓や掛け声が響き、だんじりの引き手で指示役の男性(67)には、屋根が落ちた音は聞こえなかった。「いつもより大回りしているように感じていた。指示を出すのが遅かったかもしれない」と肩を落とした。他の引き手とともに必死で屋根を持ち上げた。
「きゃー」。神社の宮司生田真さん(53)は悲鳴を聞き、社殿から飛び出した。法被姿の男や見物客が屋根から人々を引っ張りだしていた。祭りの関係者の30代女性は「みんなが毎年楽しみにしている祭りなのに」とうつむいた。