群馬県のニュース
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8人死亡 手術の承認受けず
前橋市にある群馬大学医学部附属病院で、4年前からことしにかけて、腹くう鏡を使って肝臓の手術を受けた患者8人が手術後、3か月余りの間に死亡していたことが分かりました。
手術を担当した40代の執刀医は、高度な技術が必要な場合に、内規で定められている審査委員会の承認を受けていなかったということで、病院は調査委員会を設置して詳しい原因を調べています。
群馬大学医学部附属病院によりますと、平成22年12月からことし6月にかけて、腹くう鏡を使って肝臓の手術を受けた肝臓がんなどの患者、92人のうち、60代から80代の男女8人が手術後、3か月余りの間に死亡したということです。
執刀したのはいずれも、消化器外科の40代の助教の男性医師で、手術後に容体が悪化したということです。
病院は今のところ、手術と死亡との因果関係は分かっていないとしていて、ことし8月に調査委員会を設置して、手術前の手続きや手術の内容について詳しく調べています。
これまでの調査によりますと、8人が受けた腹くう鏡を使った手術は高度な技術が必要で、安全面などから院内の臨床試験審査委員会にかけて、承認を受けることが内規で定められています。
しかし医師はいずれも申請しておらず、病院側は、「どの程度の手術内容から、委員会に申請したらいいかを医師が十分認識せず、上司に当たる診療科長も認識が浅かった」と説明しています。
さらに病院によりますと、診療記録を見るかぎり、この医師は手術前の家族などへの説明や手術に伴って肝臓にかかる負担を調べる検査などが十分に行われていなかった可能性があると指摘しています。
群馬大学医学部附属病院の野島美久病院長は、「このような事態が起き、大変重く受け止めています。
患者やご遺族の皆様に心痛をかけたことをおわびします」と陳謝し、「詳細に調査を進めて再発防止に努めたい」と話しています。
11月14日 16時58分