文科省:大学入試内容、評価項目に追加へ
毎日新聞 2014年11月15日 20時37分
文部科学省は、大学の教育内容などを第三者機関が評価する「認証評価制度」の項目に、新たに入試内容を加える方針を決めた。中央教育審議会(中教審)が議論している大学入試改革の内容が「知識偏重型から多面的評価への転換」を求めているためで、入試を評価対象にすることで各大学の改革を加速させるのが狙い。年度内に省令改正する。
認証評価は大学の質を高めるために2004年度に制度化され、各大学は7年以内に一度、公益財団法人「大学基準協会」など文科省の認証機関による評価を受けることが義務づけられ、結果は公表される。現行の評価基準は、教育課程や財務状況、施設設備が中心だったが、新たに学生の受け入れ方針(アドミッションポリシー)や入試方法を評価対象とする。
大学入試改革に関する中教審の答申案は、知識量をみる従来型入試から、答えのない課題に対し解決策を探る「課題解決力」や「学習意欲」を重視した入試への転換を提言。大学には面接や小論文、集団討論など多面的な評価方法の導入を求めている。同省はこのほか、大学教育の充実を図るため、学生の進路状況などを示す「学修成果」も新たに評価対象に加える方針だ。【三木陽介】