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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設予定地・米軍キャンプ・シュワブがある同県名護市辺野古。今夏、集落の建物に「一般社団法人 辺野古CSS」の看板がかけられた。いま、連日のように地元建設業者が足を運ぶ。

■紹介団体が活動再開

 CSSはキャンプ・シュワブ・サポートの略。地元自治会や漁協などでつくる団体で、移設関連工事を受注したゼネコンに対し、地元業者を下請けにするよう働きかける活動をする。仕事を得た地元業者はCSSに受注額の1~3%の紹介料を払う。

 2009年に設立されたが、翌年1月の名護市長選で移設反対の稲嶺進市長が当選後、休眠状態に。だが昨年末、仲井真弘多(ひろかず)知事がシュワブ沖の埋め立てを承認すると、移設事業が進むとみて活動を再開した。

 許田(きょだ)正武事務局長(46)は「基地は来ない方がいい」と前置きした上で「国が造ると言うなら地元が潤うべきだ」。今は、知事選後も移設計画が滞らないことを願っているという。

 沖縄防衛局によると、移設事業費は3500億円以上。CSS関係者は紹介料収入を総額30億~40億円と見込む。