吉田監督が朗読する手紙に、涙が止まらない宮沢りえ=東京・有楽町(撮影・今野顕)【拡大】
女優、宮沢りえ(41)が15日、東京都内で行われた主演映画「紙の月」の初日舞台あいさつに出席。同作監督から宮沢への感謝の手紙が朗読され、宮沢が感涙する一幕があった。
「紙の月」で先月、東京国際映画祭の最優秀女優賞を受賞した宮沢。その目から涙があふれ出た。
東京・丸の内ピカデリーで行われた舞台あいさつの終盤、吉田大八監督(51)は宮沢にあてた手紙を取り出した。このサプライズ演出に宮沢は「今はやめましょう。楽屋で」と“抵抗”したが、手紙が朗読された。
角田光代さんの同名小説の映画化で、夫との関係に悩む銀行員(宮沢)が年下の大学生(池松壮亮=24)と不倫の恋に落ち、横領に手を染めてしまう物語。吉田監督は手紙で「プロデューサーに怒られるかもしれないが、1年前、この映画は途中で絶対つぶれると思った」と打ち明けた。
配給の松竹によると当時、作品の方向性が定まらず企画が頓挫しかけたことがあったというが、吉田監督は続けて「あなたがオファーを受けてくれて、運命が変わった」。すると宮沢は感涙。
さらに吉田監督は「肉離れをした足を引きずりながら走り続け、現場の雰囲気を引っ張ってくれた。またいつか一緒に、もっと大きなものをつかまえる旅に出ましょう」と呼びかけた。