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 取引業者に薬品などを発注したように見せかけ、約1490万円をだまし取ったとして詐欺容疑で逮捕された東京工業大学の元教授岡畑恵雄(よしお)容疑者(67)が「金は私的に使った」と供述していることが警視庁への取材でわかった。捜査2課は、車の購入費やクレジットカードの支払いに充てたとみて調べている。

 捜査2課によると、岡畑容疑者は、元秘書の三津川和子容疑者(63)や取引先の会社役員吉田耕司容疑者(66)ら=いずれも詐欺容疑で逮捕=と共謀し、大学院生命理工学科教授だった2009年1月~10年1月、納品書や請求書などを偽造して試薬や試験紙を購入したように見せかけ、計約1490万円をだまし取った疑いがある。業者は購入費をプールし、会社の運転資金に使ったり、岡畑容疑者に渡したりしていた、と捜査2課はみている。

 東工大はこの日、辰巳敬(たかし)副学長らが記者会見し「再発防止に全力をあげたい」と語った。別の業者に対しても架空発注があったとして、被害届を出した。